型管理事業

金型管理の重要性

屋外にうず高く積まれた金型や工場内に所狭しと並ぶ金型を放置したままで果たして生産性の向上を議論できるのでしょうか…。
答えは否です

東京都金属プレス工業会の取り組み

東京都金属プレス工業会は、「世耕プラン(未来志向型の取引慣行に向けて)」が公表されてから工業会独自の自主行動計画「TMSAアクションプラン」を策定し、下請取引の環境改善に向けて会員企業の自主的活動を支援してきました。
そして、部品製造に必要な金型の管理コストが、不適切な形で下請企業に押し付けられることがないよう業界を挙げて取り組んでいます。

型管理の適正化・先行チームの改善活動

2022年度からは東京都中小企業団体中央会の委託事業により、本会会員企業を対象に以下の活動を推進しています。
業界標準のクラウド型型管理台帳を整備すると共に、共通ルールを策定しサプライチェーン全体で型管理の適正化モデルを構築しています。

① クラウド型 型管理台帳「型管理ポータル」の整備

  • デジタル技術を駆使して発注企業と受注企業、また企業内の複数部署や複数担当者がいつでも、誰でも、どこからでも、唯一の型情報を登録・更新・検索して管理できる仕組みを構築しました。本会会員企業12社を選抜し先行チームを結成して、台帳の要件を整理。先行チームが試行を重ね、その完成度を高めることにより、不要な金型の廃棄・返却、保管費処理がシステマチックに進められる環境を整備しました。
  • 上述の試行結果を踏まえて、ダッシュボード機能、QRコード対応、ショット管理機能、型の入出庫管理機能等を追加して使い易さを高めたほか、生産実績情報を取り込むインタフェースを設けて、他の管理システムとの連携性を向上させました。その結果、現在までに約30社の会員企業にご利用いただいております。

  

② 型取引の適正化ワーキング活動の推進

  • 会員企業が主体的に取り組むための型取引適正化ワーキングを組織し、個社の経験値を参加者全体で共有しながら個社の自主活動に積極的に取り込むことにより、成果の最大化を目指しています。
型管理の適正化ワーキング始動

今後はこうした活動を会員企業に発信し、工場内に長らく山積みされた不要な金型の廃棄・返却を促進すると共に、それによって空いたスペースを有効活用して、生産性の向上に繋げていく予定です。

また、金型保管費用の未払い問題は、中小製造業にとって大きな問題であります。こうした取り組みを継続することで、無償で金型等を保管することがないよう受発注企業が双方で金型の保管状況を管理し、保管費用の支払いが適時・適切に行われるようさらに環境を整備していく予定です。


下請取引適正化推進事業

2016 年9月に発表された「未来志向型の取引慣行に向けて」(世耕プラン)を機に、下請適正取引に向けた動きは各業界へと広がりを見せています。 東京都金属プレス工業会は、2018年3月に会員企業における下請取引適正化を目指すため、自主行動計画「TMSAアクションプラン」を策定し、その運用を推奨しています。

型管理ポータル ご紹介資料(2024年度 型管理ポータルセミナー 発表資料)
型管理ポータル ご紹介資料(2023年度 型管理ポータルセミナー 発表資料)
TMSAアクションプラン(第3版)(2023年3月15日策定)
株式会社ホリコー(会員企業)の取り組み
株式会社昭芝製作所(会員企業)の取り組み
下請中小企業振興法「振興基準」(2020年1月31日改正)
TMSAアクションプラン(第2版)(2019年5月9日策定)
TMSAアクションプラン(第1版)(2018年3月6日策定)