製造業の魅力をショート動画で表す新時代ブランディング
6月17日、中小企業組合等新戦略支援事業「デジタル技術を活用した販売力強化プロジェクト」の中で会員企業のブランディング向上を推進する“企業ブランディングWG”がキックオフミーティングを開催しました。デジタル技術を活用した企業ブランディングの強化に向けて会員企業20社を選抜し、ショート動画の可能性を引き出すプロジェクトがいよいよスタートします。本プロジェクトでは、若者層に向けた新しいアプローチを探求し、ショート動画が持つ情報伝達力と瞬間的なインパクトを活用して、中小企業の新たなブランディングの未来を創造していきます。
本プロジェクトは、個社ごとのブランディングを強化するとともに、業界全体の認知向上と持続可能な成長を目指します。今年度は、注目度の高いSNSツールである「TikTok」をはじめ、「YouTube」や「Instagram」といった多様なプラットフォームで広く活用されているショート動画の訴求力に焦点を当て、会員企業の情報発信ツールとして導入する方針です。かつてはエンターテインメント利用が主流だったTikTokなどのショート動画は、現在では企業の販促やブランディングの効果的な手段として進化しています。その利用によって親しみやすさや斬新さを強調し、若者層との距離を縮めることが可能になります。
また、本プロジェクトにはマーケティングの専門家やショート動画運用のスペシャリストが参画し、戦略的な動画制作やSNS運用の手法を学ぶためのリテラシーの構築を目指します。参加企業は、調査と研究から得た知見を体系化し、「運用ガイドブック」として業界全体に共有することを目標としています。この運用ガイドブックは、中小企業がSNSを効果的に活用するための重要な指針となり、未来への道標となるでしょう。
世界へ発信!ショート動画で魅せる中小企業の底力
今回のプロジェクトの大きなハイライトの1つに、9月にベトナム・ハノイで開催される『FBCアセアンものづくり商談会』への出展があります。この商談会は、多くの現地企業やメーカーが参加し、発注先を探しているバイヤーが多数来場するため、非常にユニークなビジネスの場となっています。ここでは、会員選抜20社が制作したショート動画をリアルタイムで公開することで、中小企業の持つ高い技術力や独自性を効果的にアピールし、世界にその魅力を発信できる絶好の機会となります。
このような取り組みは、単なるマーケティング活動にとどまらず、業界全体の活性化を促し、次世代に向けた新しいビジネスモデルの創造へとつながる可能性を秘めています。製造業界を代表する大手企業でさえ、若い世代への認知は十分ではないため、SNSを活用した広報活動など試行錯誤を続けています。企業ブランディングの構築はその第一歩であり、人材確保にととまらず販売力強化にも繋がる重要な取り組みといえるでしょう。
