2025年9月17日、製造業に特化した国際商談展示会「FBC ASEAN 2025」が開幕しました。会期は9月19日までの3日間で、ベトナム・ハノイ市のVIETNAM EXPOSITION CENTER (VEC)(ドンアン地区)にて開催されています。本展示会は、NC NETWORKグループとベトナム支援産業協会(VASI)が共同主催しており、日本・ベトナム・ASEAN諸国の製造業企業が一堂に会するビジネスマッチングの場として注目を集めています。
展示会では部品調達、技術提携、生産拠点の拡大など、幅広い目的に対応した商談が可能です。過去の開催では、216社以上が出展し、8,500人を超える専門バイヤーが来場しました。35,000件以上の商談が行われ、出展企業の98%が満足と回答するなど、高い評価を得ています。出展分野は、金属加工、鋳造、プラスチック成形、表面処理、工業設備、電子部品など多岐にわたり、製造業の多様なニーズに応えています。
今回の展示会には、一般社団法人東京都金属プレス工業会をはじめ、橋本精密工業株式会社および河政工業株式会社が出展しています。本会では、TMSAコネクテッドの情報拡充に加え、会員企業の情報発信手段としてショート動画を制作し、TMSA会員企業の魅力を海外企業に向けて発信することで、海外市場におけるブランド価値の向上を目指しています。
橋本精密工業株式会社は、茨城県に本社を構える薄板精密プレス加工の専門企業であり、複合順送金型の設計・製作に強みを持っています。最薄板厚2μmのプレス加工にも対応しており、微細形状や高精度なばね部品の製造において高い技術力を発揮しています。試作から量産までを一貫して自社内で対応できる体制を整えており、これまでに3,000点以上の金型製造実績を誇ります。
河政工業株式会社は、東京都に本社を置く1930年創業の老舗企業で、深絞り加工をルーツに持っています。現在は工業用自働化機械の設計・製作を主力事業としており、ロボットシステムや自動組立機、検査装置などの一貫製造を行っています。自動車、航空宇宙、医薬品分野などの大手企業との取引実績も豊富で、2024年にはベトナム・ハノイに初の海外生産拠点を開設し、ASEAN市場での事業拡大を進めています。
開催地であるベトナムは、若くて豊富な労働力、低コストの人件費、16の自由貿易協定(FTA)への加盟、安定した政治・経済環境など、製造業の拠点として非常に魅力的な国です。近年では半導体産業などの新興分野にも国家戦略として力を入れており、今後の成長が期待されています。FBC ASEAN 2025は、こうした環境の中で、日本企業がASEAN市場へ進出するための絶好の機会となっています。








