DXプロジェクトWG キックオフミーティングを開催

 中小企業組合等新戦略支援事業デジタル「技術を活用した販売力強化プロジェクト」では、各プロジェクトのWGが随時キックオフミーティングを開始しました。6月12日には、DXプロジェクトWGのキックオフミーティングが行われました。

 同WGのプロジェクト名は「DXを活用した生産性の向上と現場改善による販売力強化」です。激しい外部環境の変化に対応し競争力を確保するためには、データとデジタル技術を活用した経営変革、つまりDXの推進が欠かせません。この観点から、EDIやDXについて座学を通じて学んだ後、実証実験やDX認定申請、ビジネスゲーム体験など、さらに具体的な取り組みを進めます。

 経済産業省の「デジタルガバナンス・コード3.0」を基盤とし、経営者が企業価値向上のために検討すべきポイントを明確にするとともに、DXを体系的に学ぶ機会を提供します。これにより、会員企業がデジタル技術やデータ活用を促進しつつ企業価値を強化し、急速に変化する外部環境に対応可能な次世代型モノづくり企業への変革を目指します。

 具体的には、以下の3つの視点から考察を進めます。

 第一に、共通EDIを活用し顧客企業との受発注業務をデジタル化することにより、迅速な対応が可能な仕組みを構築して、販売力の強化を目指します。この共通EDIは、従来の大企業主導の業界EDIとは異なり、中小企業向けに安価で、かつ簡単で便利に利用できるEDIです。まずは会員企業の中から10社を選抜し、各社の経営者、業務担当者、情報システム担当者へ共通EDIの有効性を理解してもらいます。さらに、そのうちの4社において実証実験を実施し、その効果を定量的・定性的に評価します。

 第二に、DXに関する研修と並行して、モデル企業でDX認定申請を実施し、その成功事例を共有することで、会員企業のDX推進を支援します。セミナーには15社の参加を目標とし、DX認定申請を行う企業は6社を想定しています。また、認定取得を目指す企業に対しは、豊富な支援実績を持つデジタル経営の専門家が、具体的なDX戦略の立案から認定申請までを全面的にサポートします。

 第三に、デジタル技術を経営に活用するためのビジネスゲームを実施し、会員間のディスカッションを活性化させることで、DX及びデジタル化推進への理解を深めます。このビジネスゲーム研修では、米国MIT(マサチューセッツ工科大学)でも採用されている「ビールゲーム」を基に、慶應義塾大学大学院SDM研究科の監修を受けて開発したオリジナルゲームを活用します。このビジネスゲーム研修では、企業16社を選抜し、デジタル活用の重要性を認識できるよう取り組みます。DX経営の重要なポイントである「経営ビジョン」「コミュニケーション」「全体最適」を体得できる先進的かつ独自性の高いプログラムとなっています。

DXを活用した生産性の向上と現場改善による販売力強化を目指し、共通EDIの導入、DX認定取得支援、ビジネスゲームなどを推進します