教育の拡充と生産性の向上(型管理の適正化)に関する事業を推進
一般社団法人東京都金属プレス工業会は、2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の事業報告を行いました。
教育・訓練事業では、会員企業のニーズに応じた教育形態を提案しました。デジタル環境では、TMSAプレスチャンネルを創出し、加工技術、生産技術、安全対策、管理、経営,職場活性化、営業戦略、自己啓発などの分野から82タイトル/205本の動画コンテンツをアップロードし、オンデマンド教育の拡充を図りました。
一方、リアルオンラインでは、法令改正や環境規制などのトピックを取り上げ、経営塾や現場実習、安全講習会などを対面で実施するなど、ニーズに合った教育形態を提案しフレキシブルに対応しました。
生産性の向上に関する事業では、とくに型管理の適正化に取り組みました。業界標準のクラウド型型管理台帳を整備すると共に共通ルールを策定し、サプライチェーン全体で型管理の適正化モデルを構築しました。新たにQRコードによるデータ入力、型の入出庫管理、ダッシュボードなどの機能を強化し業務効率の向上を目指しました。
本会は、東京都と東京都中小企業団体中央会との連携による補助事業、中小企業組合等新戦略事業に係る特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」に2年連続で採択されました。これにより本会のDXが大きく前進した1年でもありました。
1.企業経営の高度化と技術の改善に関する事業
東京都金属プレス工業会は、中小製造業が直面する課題の研究、調査、情報提供を通じて会員企業の啓蒙と理解を促進しました。具体的な取り組みとしては、若手経営者向けの工場見学会や企業が成長するためのセミナーなどを実施しました。
• 若手経営者及び後継者向け工場見学会:2023年5月16日(火)、富士工業㈱で開催し22人が参加。
• 会社が成長するための問題解決セミナー:2023年5月22日(月)、金属プレス会館で開催し22人が参加。講師は㈱ハミングバードの富永博善氏。
• オール青年部会員訪問 工場見学会:2023年10月11日(水)、昭和鋼機工業㈱で開催し10人が参加。
•若手経営塾「先輩経営者に聞く”口頭伝承”~語り継ぐ経営哲学~:金属プレス会館で開催し21人が参加。講師は㈱昭芝製作所の三原佑介氏。
2.安全教育の推進
労働安全衛生法に基づく技能講習及び特別安全教育を通じて、安全意識の向上を図りました。
• 第1回プレス機械作業主任者技能講習:2023年6月7日(水)から8日(木)にかけて開催し11人が受講し、修了しました。
• 第1回プレス金型調整特別安全教育:2023年7月13日(木)に開催し17人が受講しました。
• 第2回プレス金型調整特別安全教育:2023年10月25日(水)に開催し14人が受講しました。
• 第2回プレス機械作業主任者技能講習:2023年11月15日(水)から16日(木)にかけて開催し7人が受講し、修了しました。
3.教育と訓練の事業
東京都知事認定職業訓練を実施し、従業員の技術・技能と知識の向上を図りました。
技能検定協力協定締結団体として、技能検定(金属プレス加工・金型製作)の実技試験を実施し、日本のものづくりの技術・技能の承継に努めました。
• 金属プレス加工技能士養成コース:2023年7月4日(火)から5日(水)にかけて開催し7人が受講しました。
• 金型製作技能士養成コース:2024年1月16日(火)から17日(水)にかけて開催し3人が受講しました。
これらの取り組みにより、東京都金属プレス工業会は中小製造業の支援と発展に寄与しています。
来年度もさらに多くの事業を展開し、会員企業の成長をサポートしてまいります。