東京都金属プレス工業会、教育と訓練事業で技術・技能の向上を推進

東京都金属プレス工業会は、2023年度において多岐にわたる教育と訓練の事業を実施しました。これらの取り組みは、会員企業の従業員が高度な技術と知識を身に付け、日本のものづくりの品質向上を目指すものです。

まず、「金属プレス加工技能士養成コース」が2023年7月4日から5日にかけて開催されました。受講者は7人で、講師は職業訓練指導員の塩原清氏が務めました。このコースでは、金属プレス加工技能士1級・2級の資格取得を目指し、学科試験の過去問題の解説や出題傾向と対策が重点的に行われました。受講者からは、実際の試験に即した実践的な内容が好評で、資格取得への自信を深める機会となりました。

続いて、2024年1月16日から17日にかけて「金型製作技能士養成コース」が開催されました。受講者は3人で、こちらも塩原清氏が講師を務めました。このコースでも、金型製作技能士1級・2級の資格取得を目指し、学科試験の過去問題の解説や出題傾向と対策が行われました。少人数での開催となりましたが、受講者一人ひとりに対するきめ細やかな指導が実現し、高い満足度を得ることができました。

さらに、技能検定事業として「金属プレス加工技能検定」が前期日程で実施されました。受験申請は2023年4月3日から14日まで受け付けられ、学科試験は2023年8月20日に全国一斉に行われました。実技試験は2023年8月24日から29日にかけて、職業訓練法人アマダスクールで実施されました。受験者数は1級が6人、2級が13人で、合格者数は1級が5人(合格率83%)、2級が10人(合格率77%)でした。合格者は、今後の業務においてさらに高い技術力を発揮することが期待されています。

後期日程として実施された「金型製作技能検定」では、受験申請は2023年10月2日から13日まで受け付けられ、学科試験は2024年1月28日に全国一斉に行われました。実技試験は2024年1月20日から21日にかけて、橋本精密工業㈱茨城工場で実施されました。受験者数は1級が4人、2級が6人で、合格者数は1級が1人(合格率25%)、2級が1人(合格率17%)でした。合格率は低かったものの、受験者は次回に向けて再挑戦する意欲を見せています。

また、日本金属プレス工業協会との連携事業として「第112回金属プレス加工技術研究会」が2023年6月30日に開催されました。テーマは「せん断加工の現在と未来-基礎と将来と現在の課題(バリ・カエリ・そり)への取組み-」で、金属プレス加工の最新技術や課題解決に向けた取り組みについて議論が行われました。会場は金属プレス会館とZOOMによるハイブリッド形式で行われ、10人の受講者が参加しました。

これらの教育・訓練事業を通じて、東京都金属プレス工業会は会員企業の技術・技能の向上を支援し、日本の製造業の発展に貢献しています。今後も継続的に講習や技能検定を実施し、会員企業の成長をサポートしていく予定です。