日本の外国人政策は「体系的な引き締め」段階へ

中国特派員 斉海龍

 2025年11月と2026年1月に開催された「外国人の受入れと秩序ある共生社会の実現に関する関係閣僚会議」では、今後の外国人政策に関する総合的な方向性が示された。日本は外国人に対して門戸を閉ざすわけではないが、受入れに伴う管理体制については全面的な強化と体系的な引き締めを進める姿勢を明確にしている。見直しの対象は永住・帰化、入国審査、在留資格管理、不動産・土地規制、社会保障制度など多岐にわたり、外国人に関わる制度全体が再検討の対象となっている。

 2025年10月末時点で外国人労働者数は257万1,037人に達し、前年同期比で26万8,450人増と大幅に増加した。国籍別ではベトナム、中国、フィリピンが上位を占め、在留資格別では専門的・技術的分野が最も多い。こうした状況から、外国人労働者はすでに日本の労働市場を支える重要な存在となっていることが分かる。

 国内の労働人口は減少を続けており、外国人労働者への依存度は高まっている。その結果、受入れ拡大に伴う社会管理コストや制度運営の負担も増している。警察庁のデータでは、在留外国人の犯罪率が日本人の約1.72倍に達し、来日外国人による刑法犯では共犯割合が41.1%と高い水準にある。窃盗や暴行が中心で、一部では組織化の傾向も指摘されている。こうした状況から、「外国人管理の在り方」は治安と世論の双方に関わる政治的論点となっている。

政策調整の具体的な方向

 今回の調整は個別措置ではなく、制度全体の再構築を意図している。永住・帰化分野では、日本語能力要件の導入や、帰化申請に必要な在留年数を10年以上に延長する案が検討されている。在留資格・ビザ審査では、経営・管理ビザにおける実態経営の厳格審査、技術・人文知識・国際業務での不法就労対策、高度専門職ビザの年収基準見直しなどが焦点となっている。不動産・土地管理では、購入時の国籍情報登録の義務化、重要地域での外国資本による土地取得の抑制、多額現金購入の審査強化、さらには離島の国有化の検討などが進む。ただし、外国人による土地購入の全面禁止を政府は明確には打ち出していない。

 社会制度では、在留カードとマイナンバーカードの一体化、医療費未払い対策、民泊運営の是正、外国人博士課程学生への補助見直し、生活保護制度の調整、公営住宅申請時の国籍登録義務化などが議論されている。これらの動きは、外国人を排除することを目的とするものではない。日本は依然として外国人労働力を必要としている。しかし、政策の軸足は「受入拡大」から「管理可能性・法令遵守・持続可能性」へと移りつつある。基準の引き上げ、管理の強化、分類の精緻化が進み、量よりも質と秩序を重視する方向へと政策が転換している。

今後の影響と見通し

 永住申請者は日本語要件の強化により準備期間が長期化し、技人国保有者は適法就労の審査が厳しくなる。経営・管理ビザ保持者は実体経営の証明負担が増し、不動産投資者は資金の透明性確保が求められる。留学生は一部補助制度の縮小が想定され、長期滞在者は行政管理の厳格化の影響を受ける。

 今回の政策調整は、永住・帰化、在留制度、不動産管理、社会保障制度など、外国人に関わる制度全体の論理を再構築するものである。人口構造や治安、世論への対応であると同時に、日本で生活・就労・留学する外国人に広範な影響を及ぼす。今後、日本で安定的に生活するための鍵は、単なる入国の可否ではなく、法令遵守、日本語能力、社会への適応・統合、長期的な貢献といった要素がより重視される方向にある。