JAL、NEDO補助金で不正受給 約2.8億円を返還へ

日本航空(JAL)が、国の研究開発補助金事業において不正な申請を行っていたことが明らかになりました。対象となったのは、経済産業省所管の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「JAL、NEDO補助金で不正受給 約2.8億円を返還へ針を示しました。

JALは、研究員が記録する従事日誌において、実際の業務内容と一致しない形で研究時間が計上される慣行が組織的に続いていたとしています。また、研究とは直接関係のない業務が研究従事時間として記録されていた例も確認され、日誌の根拠が乏しいケースが多数見つかったと説明しています。

この問題は2025年9月、研究員からの指摘を受けて社内で疑義が生じましたが、当時の管理職が上層部への報告を怠ったため、調査が遅れました。2026年に入り、外部弁護士を含む調査委員会が設置され、従事日誌の再検証が進められた結果、不正の実態が明らかになりました。JALは不正が確認された事業のうち、進行中の3つの研究開発事業について辞退を申し出ています。

JALは「組織的な管理体制の不備が原因であり、再発防止策を徹底する」とコメントしています。NEDOは修正後の日誌をもとに、加算金や行政処分の要否を判断する方針で、再検査には約2か月を要する見込みです。

今回の不正は、航空会社としての信頼性に影響を与える可能性があります。JALは近年、次世代モビリティ分野への参入を強化しており、空飛ぶクルマの運航管理やドローン物流の実用化に向けた取り組みを進めてきました。補助金事業の辞退は事業推進に大きな影響を与えるものの、JALは必要な体制を見直しながら事業の継続を図る方針を示しています。

空飛ぶクルマ関連補助金で不正受給が発覚