2026年10月1日から、在留資格の変更・更新・永住許可に関する手数料が大幅に引き上げられます。従来、在留資格の変更および更新は一律6000円であり、長年据え置かれてきた制度でしたが、新たな料金体系では「許可される在留期間」に応じて段階的な額が設定されます。具体的には、在留期間が1年の場合は3万3000円、3年の場合は5万5000円、5年以上の場合は7万5000円となり、従来の5倍から12倍に達する水準です。オンライン申請では一部区分で割引が適用されますが、全体として負担増となります。
とくに永住許可の手数料は現行1万円から20万円へと大幅に引き上げられ、今回の制度改正の中でも象徴的な変更点となっています。政府は、在留外国人の増加に伴う審査体制の強化、日本語教育や生活支援など共生施策の財源確保を理由として挙げています。
在留期間が1年と判断された場合には、更新のたびに3万3000円の手数料が発生するため、企業が費用を負担する運用を採っている場合には受入れコストが増加します。ただし、在留期間は入管が総合的に判断するものであり、雇用契約の安定性、勤務実績、企業の財務状況などが整っていれば、3年や5年といった長期の在留期間が付与される可能性もあります。したがって、「1年更新が続く」ことを前提とするのではなく、企業側の体制整備により負担増を一定程度抑制できる余地があります。
生活困窮者への減額制度も設けられており、生活保護受給者に準じる困窮状態で人道上の配慮が必要と認められる場合には、変更・更新は1万円、永住許可は2万円に減額されます。ただし、属性のみで自動的に対象となるものではなく、個別の事情を踏まえて判断されます。
今回の大幅な手数料改定は、外国人の在留制度をより厳格に運用し、安定した生活基盤を持つ者を中心に在留を認める仕組みへと移行するものです。今後は、増収分の使途の透明化、審査の迅速化、オンライン化の更なる推進など、制度運用の改善が求められます。


