2026年9月1日、東京都金属プレス工業会は、課題解決促進事業「法律専門家による価格転嫁・契約支援」プロジェクトにおいて、「第1回取適法セミナー基礎編」を開催した。再委託先である加茂総合法律事務所の加茂弁護士より、委託取引における取適法の要点と実務上の留意点について解説が行われた。
本セミナーの目的は、発注元の要求を聞いた際に、まず「これは法律上、問題があるのではないか」と気づける状態になることであり、取引現場で異変を察知するための“気づく力”を養う点が強調された。
取適法は旧下請法から大きく改正され、協議拒否の禁止、手形払いの禁止、従業員基準の導入など、受託側保護の仕組みが拡充された。とくにプレス業界では、図面支給による加工が典型的な製造委託に該当し、金型の無償保管や一方的据置きが重要論点となる。当会が世耕プラン施行以降、長年にわたり取り組んできた型管理の適正化についても、「動かない型を無償で置き続けることが、いま勧告の中心」となっていることが示された。
取引状況の改善に向けた発注者との協議においては、エビデンスの充実が不可欠であり、口頭依頼の記録化、金型の棚卸し、得意先規模の確認という3つの実務が重要であることが示され、会員企業に対し適正取引に向けた具体的な行動が促された。


