2026年8月13日に千葉県内で線状降水帯が発生し、県内各地で記録的な豪雨が観測されました。気象庁は県内22市町に大雨特別警報(レベル5)を発表し、千葉市中央区では24時間降水量が約350ミリに達するなど、極めて深刻な状況となりました。
今回の豪雨は、工業団地や製造事業所が集積する地域にも甚大な影響を及ぼしました。千葉市、柏市、市原市、八千代市などでは主要幹線道路やアンダーパスが冠水し、従業員の通勤が困難となったほか、資材搬入の遅延や物流車両の停滞が相次ぎました。これらの地域には金属加工・プレス関連工場が多数立地しており、豪雨の影響が13日夜から14日午前まで継続したことにより、この時間帯に操業への影響が生じた事業所が複数存在したとみられます。
柏市では床上浸水45件、床下浸水39件が報告されており、周辺の中小製造業においても工場敷地内への浸水、電源遮断、設備基礎部への浸水などが発生した可能性が高い状況です。プレス機は重量設備であるため、基礎部の浸水や油圧装置の水濡れは復旧に長期間を要することが想定され、操業再開に向けた点検、乾燥、部品交換などの対応が必要になる見込みです。
また、市原市や松戸市では河川の増水に伴い道路が水没し、物流車両の進入が困難となりました。排水設備が一時的に機能不全となった地域もあり、低地に立地する工場では材料ストックの水濡れ、製品保管エリアの浸水、電気設備の障害など、事業継続に影響を及ぼす事象が確認されています。さらに、県内では一時約25,000戸が停電し、精密機器を扱う工場では設備保護のため緊急停止措置を講じた事例も見られました。
今回の豪雨は、従来の浸水想定区域外でも多数の冠水が発生した点に特徴があり、都市型水害として排水能力を超える雨量が工業地域を直撃しました。プレス関連工場においては、設備点検、電源復旧、材料廃棄、品質確認などの復旧作業が長期化する可能性が高く、今後、被害状況の精査と事業継続計画(BCP)の見直しが求められます。
今回の線状降水帯による豪雨は県内製造業に広範な影響を及ぼしており、工業会といたしましても会員企業への情報収集を進めております。現時点においては、会員企業からの被害報告は確認されておりません。

